tofubeatsとの出会いは先日見た映画『寝ても覚めても』からだ。
物語は突然で大変なことだった。人の気持ちはそれぞれといえば簡単だが、そうなってしまう人もいるだろう。と、思って自然と受け入れながら見た。あの展開どうなん? と職場で言われて盛り上がったが、「あの展開どうなん?」と言われなかったら、そういうこともあるだろうという素直な受け入れで過ぎていたので、映画を見たことを言って良かった。物語を受け入れる。映画でも小説でも、自分は疑問を持たずに見ているのだと、最近気づいた。今でもあの展開はわるくないと思っている。日常に潜むファンタジーだったと思う。
主題歌であるtofubeatsの『RIVER』を買った。ダウンロード限定のシングル。ダウンロード購入をしたのは初めてかもしれない。250円だった。高いのか安いのか分からない。
『寝ても覚めても』には、現実と非現実のような絵作りやシーンがたくさんあった。tofubeatsの音楽は生楽器ではなく打ち込みで、ボーカルにエフェクトがかかっている。しかし歌詞はとても率直で現実的な心象描写。この物語の世界観にもあっていて、心地よく浸透していたと思う。気になって『RIVER』以外のアルバムもレンタルで借りた。レンタル限定のベスト版。ファーストアルバム。その二つを借りた。そして数日前には一番新しいアルバム『FANTASY CLUB』を買った。興味が出るとできる限り知りたいと思うのはいつものことだ。
『FANTASY CLUB』がとても良い。移動の時間にアルバムを通してよく聞いている。ほとんどの場合無意識に聞いているけれど「FANTASY CLUB」「BABY」「CHANT #2」が始まるとフッと音楽側に意識が向いていく。
今年は意識していなかった「ファンタジー」というキーワードがよく出てくる。『寝ても覚めても』に感じた日常に潜むファンタジーは自分が創作に対して最も興味を惹かれるものの一つだ。