京都市西院にある美容室「YAK」にて個展を開催します。
YAKは2018年3月に京都市西院にオープンした美容室です。
オーナーの渡邊さんとの出会いから数年。
渡邊さんの理想や夢が現実となったYAKの店づくり、
美容室に捉われない考えにも魅力を感じ、展示の機会を頂きました。
11月3日(土)には友人で写真家の成田舞さんをお招きしたトークも開催します。
『Parallel Leaves』
10月20日(土)-11月25日(日)
Open 10:00-20:00
Close Monday & 1st,3rd Tuesday
at.YAK Kyoto
Web.https://yakkyoto.com
京都市中京区 壬生西檜町11-3 松幸ビル 2F
Tel. 075-286-3897
*作品鑑賞のみでも自由にお越しいただけます。
*美容室ご利用の方もいらっしゃいますので、鑑賞時にはご配慮もお願いいたします。
TALK event
11月3日(土)
19:00-20:00
ゲスト.成田舞(写真家)
Web.http://www.naritamai.info
参加費.無料
*当日は会場まで自由にお越しください。
Statement
写真について気に入っていることの一つに、「収集を可能にする」ということがある。音楽や小説など、誰かが作ったものをレコードや書籍の形で物質として収集する人は多いが、写真はその場面や瞬間など実態のないものを持ち帰ることができる。私が普段持ち歩いているカメラに、オリンパスペンというフィルムカメラがある。それは、35mm36枚撮りのフィルムを詰めると倍の72枚の写真撮影が可能な便利なものだ。そのカメラで撮ったものを見返してみると“あれ”と思うほどに、自然的なものが増えている。これは自覚もしているのだが、私自身が自然というものにひどく心を奪われていることが理由にある。
小さな頃は木登りや虫取りを好んだ。椿の花の蜜もよく吸っていた。目の前に現れたものを拾って持ち帰る行為は、今もなお残る童心の名残りのように感じていて、写真をその頃もよく集めた「葉」に例えることにした。「Parallel Leaves」は偶然落ちてきた落ち葉を意志を持って並べる行為の名前である。子供はその葉をお面にするし、並べて遊ぶ。葉の扱いはそれぞれの童心に委ねるが、私も写真に撮って集めてきたものを、分けて、並べて、名前をつけて、遊んでいるのだ。これはどうにも赤面するくらい趣向的な分別が心地がいい。「これとこれは一緒」「これとこれを組み合わす」。細切れに落ちてきたものを並べてみることは、写真の醍醐味だが、より童心的なものとして、落ち葉がよかったのだ。
現実的に起こっているそのままを、写真に撮ることはできない。しかし。止めることができないこの世界に対する、写真がもつ僅かながらのストップの力を信用している。写真を撮って集めること。そこに止まったものを並べることによる豊かさがあると信じている。