生活のペース。安心できる環境。何が足りないのかなと気づいた場所に手を加えては新たなる変えたいが出てくる。2022年11月末に引っ越しをした。新しい部屋のことはとても気に入っている。他にはない部屋。一人でいることと、作品について考えること。誰かとの時間を大切にしたい。

今まで関わりの少なかった場所だけど、部屋が落ち着いてくるにつれて馴染んできたものがある。明日は仕事の前に近所の珈琲屋に行き、休日のような時間を過ごそうと思っている。そして写真を見返そうと思っている。これから一年。先々についてを年明けに考えた。ある程度は決まったと思う。いつものことで、これからの道筋を書くことにしている。書き直すことも考え、できる限りは鉛筆で。書けば書くほど思うのは、何かをするためには誰かが必要だということだ。

一人でいるこの部屋も、もともとはお世話になっている方が紹介してくれたお陰で入居ができた。家具は買ったものもあるけれど、3分の1は父に木材を手配してもらったり、加工してもらったりした。オイルステインを塗って、ニスを塗って、ビスを打つ。そんな単純作業を加えて一つずつ棚ができて、あふれていた本が収まっていった。ものの居場所ができて収まるたびに安心をして、頭が動くようになってきた。米を食べることが減ってきた。

「あとは写真しかすることがない状態。それを目指しているんだと思う」。昨年末にかけて会った人たちに言っていたこと。その通りで、起きればまずは写真のプリントを納めている箱を開けている。日のあるうちはプリントを触り、日が暮れるとパソコンで写真を見ている。古い友人が「Cycle」という曲を作り歌っていたことを思い出した。サイクル。ぐるぐると繰り返すばかりでは完成が見えないが、私が写真を見返す先には人の姿がある。この写真の見返しについて、自分で決めた期限を迫っている。その日までのサイクル。続けていこうと思う。