ベトナムを行く高速バス。約4時間の道のりで目に映ったのは、畑を耕す人々、家の前に集まる人々、そして何をするでもない犬や家畜の姿だった。飼われているのか野良犬なのか、定かではないそれぞれは自由に寝たり歩いたり、時より現れる牛たちもまた、満足に囲われもせずに草を食むか遠くを見つめるかをして生きている。見慣れた日本よりも鳥は少ないが、犬や牛、地上にいる彼らは、こちらよりももう少し自由に見える。