川の中

ある時に川の中から石を拾って集めているという老人に出会った。拾った石は自宅に飾ると言う。そういった文化があるようだった。石の形に名前があり、固まった鉱物の種類によっても名前が違ってくる。川に入り、石を探す。探した石は真っ二つに切られて台座に置かれていた。石との関わり方がある。年に数度川に行くことがある。その老人に出会う前からではあるが、川の中を歩きながら水の奥にふんわりと目立っている石を見つけては写真を撮ることを続けていた。石を拾うという直接的な関わりに対して随分距離のある関わりであるが、密接すぎないこのやり取りは、近いようで遠い無意識に関わっている自然との距離を表しているようだと思う。この時だけはと川の中の石一つ一つを認識するように焦点を合わす。